エラーメッセージの「スイッチング時の周期的挙動によるエラー」はどういう意味ですか?

問題: 

複数の設定を試してみましたが、このエラーが発生する前の出力波形は問題なさそうでした。このエラーの発生原因は何ですか?対応策はありますか?

解決手法: 

「スイッチング時の周期的挙動」によるエラー条件は、同じタイムステップ内で、 スイッチにオン/オフ信号が入力され、PLECSがスイッチの導通状態を判別できない状況で発生します。 例えば、ダイオードは、正の電圧を検出すると瞬間的にターンオンしますが、 ターンオンすると、ダイオードを流れる電流値は負になるため、瞬間的に、ターンオフ状態に戻ってしまいます。

通常、これはシミュレータの数値的な問題となるため、 単純な対応策がありませんが、以下の対応策が有効な場合があります:

  • 回路パラメータの「ダイオード ターンオン電圧閾値」は、ダイオード/サイリスタの自然転流による瞬間的なターンオンを遅らせるため使用します。 この数値を調整する(0から1e-3または1e-2)ことによって、スイッチのターンオン後に、電流が負になる条件を低減します。
  • ソルバの相対許容誤差を調整します(1e-3から1e-5または1e-6)。
  • PLECS Blocksetを使用している場合は、デフォルトのSimulinkソルバ「ode45」から、「ode23tb」のようなstiffソルバに変更し、 設定可能であれば、「ソルバーリセットメソッド」を「ロバスト」へ変更して下さい。