Windows環境のライセンスサーバー設定

Windows端末でFlexNet License Managerを設定する手順を説明します。

Before You Begin

ライセンスサーバーとの接続には、サーバー端末とクライアント端末間のインターネット接続が必要になります。サーバー端末はクライアント端末からの確認信号を、2つのTCPポートで受信/接続する必要があります。1つはライセンスマネージャープロセスlmgrd.exe用で、もう1つはベンダーデーモンプロセスplexim.exe用になります。

Plexim社から発行されるサーバー用ライセンスファイル「plexim.lic」の記述を変更せず使用する場合、デフォルト設定として、ライセンスマネージャーは27000~27009の範囲のTPCポート、ベンダーデーモンはベンダーが選択するランダムなポート番号へ接続し、ライセンスデーモンが動作します。

最も安定して動作する条件としては、2つの専用ポート、またはその他の未使用ポート番号(27000~27009の範囲外)を割り当てることをお勧めします。ここで、サーバー端末とクライアント端末間にポートベースのファイアウォールがある場合、または27000~27009のポート番号範囲に空きポートがない場合は、専用のポート番号を割り当てる必要があります。

専用ポート番号を割り当てるには、サーバーライセンス用ファイル「plexim.lic」の記述を下記に従って変更して下さい:

SERVER this_host <hostid> <port1>
VENDOR plexim PORT=<port2>
​[...]

ライセンスマネージャーのポート番号 <port1> が27000~27009の範囲外の場合、クライアントライセンス用ファイル「network.lic」の記述を変更して任意のポート番号を指定する必要があります:

SERVER <licenseserver> ANY <port1>
​USE_SERVER

(上記、太字で表示される「<」と「>」記号は実際のライセンスファイルには入力しません)

ライセンスサーバーのインストール

  1. https://www.plexim.com/dstlmから使用環境に適したWindowsパッケージをダウンロードし、適切な場所に展開/格納して下さい。
    例)C:\ PLECS_License_Manager
    *注* ベンダーデーモンplexim.exeの参照名と競合する可能性があるため、フォルダ名称として「Plexim」または「plexim」を設定しないで下さい。
    インストール場所にProgram Filesフォルダを選択した場合、ライセンスマネージャーにProgram Filesフォルダーにファイルを作成する権限がないため、5. に記述されている手順で別場所にログファイルパスを指定する必要があります。
  2. サーバー端末でWindowsファイアウォール(または同様のプロセスベースのファイアウォール)が有効になっている場合、上記2つのプロセス用実行ファイルの受信接続を許可する設定が必要になります。
    例)C:\ PLECS_License_Manager \ lmgrd.exeおよびC:\ PLECS_License_Manager \ plexim.exe
  3. サーバー用ライセンスファイル「plexim.lic」をインストールフォルダに格納して下さい。
  4. インストールフォルダに格納されている実行ファイル「lmtools.exe」を起動して下さい。
  5. 「Config Services」タブを開き、下記記述に従ってフォームに入力して下さい:
    Service Name PLECS License Manager
    Path to the lmgrd.exe file C:\PLECS_License_Manager\lmgrd.exe
    Path to the license file C:\PLECS_License_Manager\plexim.lic
    Path to the debug log file C:\PLECS_License_Manager\plexim.log

    ここで、「Use Services」および「Start Server at Power Up」オプションにチェックマークが入ってることを確認して下さい。
    *注* デバッグログファイルは、ライセンスマネージャーが動作することによって生成され、ライセンスエラーを特定用途等で使用します。

  6. 「Save Service」ボタンをクリックして下さい。
  7. Start / Stop / Rereadタブを開いて、作成したサービス「PLECS License Manager」が選択されていることを確認し、「Start Server」をクリックします。設定に問題が無ければ、ステータスバー(GUI下部)に「Server Start Successful」というメッセージが表示されます。
  8. 再度、「Config Services」タブを開き、「View Log ...」ボタンをクリックしてデバッグログファイルを確認すると、最終行が下記のように表示されます(SLOGは省略):
    12:32:10 (lmgrd) FlexNet Licensing (v11.13.1.3 build 176543 x64_n6) started on AMPERE (IBM PC)
    12:32:10 (lmgrd) Copyright (c) 1988-2015 Flexera Software LLC. All Rights Reserved.
    12:32:10 (lmgrd) World Wide Web:  http://www.flexerasoftware.com
    12:32:10 (lmgrd) License file(s): C:\PLECS_License_Manager\plexim.lic
    12:32:10 (lmgrd) lmgrd tcp-port 1701
    12:32:10 (lmgrd) Starting vendor daemons ... 
    12:32:10 (lmgrd) Starting vendor daemon at port 1702
    12:32:10 (lmgrd) Using vendor daemon port 1702 specified in license file
    12:32:10 (lmgrd) Started plexim (pid 2644)
    12:32:10 (plexim) FlexNet Licensing version v11.13.1.3 build 176543 x64_n6
    12:32:12 (plexim) Server started on AMPERE for:	plecsedit	
    12:32:12 (plexim) EXTERNAL FILTERS are OFF
    12:32:12 (lmgrd) plexim using TCP-port 1702
    
  9. lmtools.exeを終了して下さい。

次のステップ

必要に応じてクライアント用ライセンスファイル「network.lic」を編集し、エンドユーザーに配布して下さい。

PLECSがライセンスサーバーを認識できない場合は、トラブルシューティングガイド に従って問題を特定してください。