PLECS Blockset

The Power Electronics Toolbox for Simulink

PLECS Blockset (製品名:プレックス ブロックセット)は、MATLAB/Simulink 環境で、高速にパワーエレクトロニクスシステムのシミュレーションを実行するユニークなツールです。 Simulink によって作成された制御モデルと、PLECS によって作成された電気回路・制御回路モデルを組み合わせパワエレ・システム・シミュレーションを実行します。

PLECS 回路ブロック

全ての PLECS 回路ブロックは、個別の Simulink ブロックとして、Simulink 上で処理されます。 コントローラ(Simulink ブロック)から入力される、スイッチング・デバイス、または電源装置の制御信号に従って、 PLECS 回路ブロック上に配置された各素子モデルは作動します。 PLECS 回路ブロックの各素子から出力される信号(電圧値、電流値等)は、簡単にアクセス可能ですので、 この信号を制御アルゴリズムに取り込み、フィードバック制御ループ用の信号として、使用することが可能です。 また、PLECS 回路からの出力は、Simulink スコープ、またはPLECSスコープで直接表示することが可能で、さらにMATLABのコマンドラインからポスト処理をおこなうことも可能です。 PLECS Blockset は、全ての Simulink ライブラリと連携可能であり、特殊な制御器のモデリングや、他の物理ドメインモデルとの連携といった様々な機能拡張も可能です。

直感的な回路図エディタ

Simulink ユーザーであれば、PLECS の使用方法に違和感を感じること無く、PLECS 回路図エディタを利用できます。 Simulink ファイル上に配置された PLECS 回路ブロックをダブルクリックすると、PLECS 回路図エディタが起動します。 回路図エディタ上では、簡単なマウス操作(クリック/ドラッグ)によって、 各素子モデルが結線されるので、簡単に回路図が生成可能です。

PLECS ブロックと Simulink ブロックのインターフェースの定義は、 PLECS コンポーネントブロックから「入力」または「出力」ブロックを選択し、 PLECS 回路内に配置するだけのシンプルな操作によって実現します。 実際の使用上では、PLECS 回路ブロックは Simulink サブシステムと同様の取扱いになります。 また、PLECS 回路は回路ブロック内に独自のサブシステムを定義することも可能ですので、 必要に応じて、パーミッションにより機能制限(表示・編集)をかける、任意のコンポーネントを作成する、といった利用方法も可能になります。

Simulink ソルバ

シミュレーションを実行すると、PLECS でモデリングされた電気回路は、瞬間的に等価回路方程式に変換されます。 この回路方程式は、Simulink モデルによってモデリングされた制御ロジックと連成して求解されます。 PLECS Blockset は、Simulink に完全統合された toolbox ですので、 可変/固定タイムステップ Simulink ソルバの全機能を適用可能です。

PLECS Blockset 動作環境

プラットフォーム(OS) MATLABバージョン 動作OS
Windows 64-bit 9.2 ... 9.14 Windows 10 64-bit 以降
Mac / Intel 9.2 ... 9.14 macOS 10.15 以降
Linux 64-bit 9.2 ... 9.14

Kernel 2.6/glibc 2.15/libX11 (aka Xlib) 6.2.1  以降

libncurses5.x

Processor: Intel compatible processor with SSE2 resp. x86-64 extension